2014年9月6日土曜日

Evernote CEOの教訓 "一緒に会社を作れないやつとは友達になるな"

今回はY Combinator主催のStartup Schoolの内容。
YouTubeに無料の動画が公開されたので、
一部の内容を抜粋してブログで紹介してみようと思う。

ちなみにStartup Schoolというのは、
シリコンバレーにある世界最強の起業家育成システムY Combinatorが
毎年開催している若者向けのカンファレンス。
しゅう君が素敵な記事を書いているので参照してみてほしい。


今回はStartup Schoolのスピーカーの1人であった
EvernoteのCEO、Phil Libinに焦点を当ててみる。




■■■具体的な動画はこちら■■■



https://www.youtube.com/watch?v=KEy_ocXnrdY





■■■まず、Philを知らない人の為に過去の彼の実績を紹介■■■

・Engine5というコンサル会社をボストンで創業後、2年半後にVignette Corporationに売却
・次にCoreStreetという企業を創業し7年ほどで会社へ売却。
・そしてEvernoteのCEOへ
 ※evernoteは2013年5月時点で
   ∟評価額:1000億円
   ∟会員数:3000万人
   ∟月売上:4.5億円(有料会員100万人から推定)
  ものすごい企業








■■■動画の内容へ■■■
Philは3社の創業を通して沢山のことを学んだ。
その中で3つの学びを共有してくれた。





■■■1つ目の教訓■■■
1つめの教訓かつ最も重要なことが、"最高の共同創業者をもつべき"

上記の3つの会社それぞれで、Philは仲間に恵まれた。
 ・ものすごく優秀
 ・ものすごくエネルギーに満ちあふれている
 ・無給で働くことを厭わない
 ・人生の親友と呼べる
このような点に当てはまる最高の仲間と会社を作れたことがよかった。
君たちもこの点にものすごく注意を払うべき。

起業を志す人は、
一緒に会社を創業しようと思える人以外とは友達にならない方がいいよ。




■■■共同創業者はどうやって集めたのか?■■■
Philの場合、自分自身が極めて運に恵まれていたと述べている。。
共同創業者にはボストン大学のComputer Scienceクラスで出会い、
そして、それ以降はずっと同じチームでやっている。
その時から、共同創業者は人生における親友と呼べる人であるべきだと。
会社を一緒に作ろうって思える人以外は友達になる必要ないとのこと。

Philはシステムコンサルティングを行うEngine5を5人で創業したが、
このメンバーと一緒に働くこと以外は、会社を作るモチベーションはなかった
と言っている。
次の会社もEvernoteもコアメンバーは一緒だった。




■■■2つ目の教訓■■■
自分自身をモチベートしたり、他人のルールを作ることは楽しくないよ。
 ※FhilはEvernoteを創業する前に1社コンサルを立ち上げていた。
自分がやっていたことは究極的には、コンサルタントに過ぎない。

びっくりするぐらいハードワークなのに、得られる報酬は続かないんだ。

1日平均16時間働いて、2年半後に最終的にバイアウトした。
会社を売れたのはものすごく嬉しかった、というのは働くことが嫌だったからね。



■■■次の創業期■■■
コンサルティングではなく、プロダクトを作りたかったので、
2社目は、政府のセキュリティーシステムを作る会社を創業した。

このときに問題だったことは、
誰も心から愛してるプロダクトを作らなかったことだった。
朝起きて"よし、今日もやる気に満ちあふれてるぜ!!今日は政府のセキュリティーを作るぞ"
ってならなかった。
結果的に2007年に会社を売却したよ。


そして、
2つの会社を売却する経験を通して、次は
 ・もうコンサルはしたくない
 ・会社を売らない
と切に思った。
もう我々も30大半ばになったし、
今度は自分たちが本当に愛すべきプロダクトを作ろうと考えた。
自分たちがユーザーになって、愛すべきものを作ろう。






■■■では、実際にどうしたのか?■■■

自分の愛する物を作ろうと考えて何が好きかと考えた結果、

①まず、ビデオゲーム(エンターテイメント)が思い浮かんだ。
 ただ、既に素晴らしいビデオゲームが沢山あって、
 さらに1つ新たな会社が出来ても、
 世の中が圧倒的に良くなるとは思えなかったのでこの分野は断念。

②次に、ソーシャルネットワーキングにフォーカスしたが、
 もう既に沢山の競合があったので、この分野も断念。
 マイスペースが強過ぎて、もうこの分野いいよねってなった。

③そして、既存の生産性をあげるようなのあるサービスに注目してみると、
 既存のサービスは古くさくてどうしようもないものばかりだった。
 だから、第二の脳を作ろう、evernoteを作ろうと思った。






■■■Evernoteを作ってからは困難の連続■■■
Evernoteは、一般的な始まりとは全く異なっていた。
具体的には、
 ・シードアクセラレーターにいって、お金を集めることをしていない。
 ・Evernoteは2つの会社が合体して出来た。
  ※ボストンでPhil達がサービスを始めようとしたとき、
   サニーベールにEvernoteという同様のサービスが存在したので、
   競争するぐらいなら一緒にやろうぜとなり融合した。






■■■3つめの教訓■■■
初期は、"自分達のアイディアをイノベイティブにすることのみに集中すべき"
それが馬鹿げた理由で会社を潰すリスクを最小化する方法。

evernoteは2つの会社が合体したので複雑な組織構造をしており、
それがものすごい苦労した点となった。法律面で会社が潰れかけた。
実際に
会社の構造が複雑だったのでキャッシュ潤うまでは、
投資家は見向きもしなかったので、
結果としてevernoteは18ヶ月資金調達出来なかった。
家族や友達からお金を入れてもらって会社を運営し続けた。

2008年の秋、ヨーロッパの投資家から10億円を受け取る予定だったが、
資金調達クロージングの当日にリーマンショックが発生。
投資予定だったファンドの価値が1/3になってしまい投資が出来なくなったと
ファンドから投資を拒まれてしまった。

当時口座には、3週間分のしか資金が残っておらず、
投資契約がエクスクルーシブなものだったので、
他の投資家とは資金調達の話が出来ていなかった。

それからの1週間は出来る限りの人間に電話をしたよ。
でも何も出来かなった。 お金は手に入らなかった。

資金ショートの2週間前の午前3時に、Philはこう思った。
"これで終わりだ。会社を明日の朝清算するしかない。"
"明日オフィスに行って、チームメンバー全員にクビを告げなきゃ。"
"これが大人になるってことか。最低だ。"

寝る直前に、スウェーデンのユーザーから1通のメールがきた。
"へぃフィル、スウェーデンからメッセしてるよ。"
"キミのサービスは2ヶ月しか使ってないけど、"
"Evernoteは最高にクールだ。人生を変えてくれたよ"

Philはその時、こう思ったらしい笑
"それは良かった。ぼくの気が晴れたよ。"
"(Evernoteが潰れそうなときに)"
"1人のスウェーデンの人が"
"幸せそうに使ってくれてるなんて。"

また、メールを読み進めていくとこうも書いてあった。

"もしかして君たち投資家とか必要としてるかい?"

......(。◕ ∀ ◕。)(。◕ ∀ ◕。)(。◕ ∀ ◕。)
その時、Philは"うぁー、Yes"と返したらしい笑
20分後に彼からSkypeが来て、Evernoteのおかれている状況を話した。

結果的に彼は2週間後に5000万円を送金してくれた。
それは会社が未来を向くには十分な額だったよとのこと。

その後様々な国から投資家を集め、
最終的にドコモキャピタルから初期の大型投資を受けた。
その後セコイアから
ドコモの話は入れたいな。



ただ、出資を受けた後はそれまで以上にハードになった。
Evernoteが出資を受けたことで、真の会社となりそれを証明し、
良いプロダクトを作り続けなければいけないと思ったから。
日が経つにつれハードになっていき、日が経つにつれ楽しくなっていく。

どんなに困難でストレスフルでも、
Philが残りの人生をかけてこの仕事をやり続ける唯一の理由は、
我々が行うのに十分に最高だと思うこと見つけたから。
大好きなことを見つけたから。






In short: Make something sufficiently epic, something that you think will be great, and don’t be friends with people you can’t build things with.
http://thenextweb.com/insider/2013/10/19/evernote-ceo-phil-libin-dont-bother-making-friends-people-cant-start-company/








公開設定にしてなくて放置していたので、改めて公開!!
細かいニュアンスなど違ってるかもだけど、そこはご愛嬌で笑


そろそろ自分もひと勝負しなきゃだなー(*´ω`*)がんばるお(*´ω`*)